Steve Gaddを見てきた話

 

みなさんこんにちは、MUSAKOドラム教室です♫

 

先日、ブルーノート東京に

スティーブガッドのバンドのライブを観にいってきました。

 

彼のプレイを見るのは去年の10月以来、約3ヶ月ぶり。

 

前回はオーケストラとの共演だったり、

小編成の生音に近いジャズ(コンボ)だったのに対し、今回はスティーブの土俵ど真ん中の

いわゆるフュージョンのライブ。

 

楽しみで仕方がない!

 


 

開演まで食事をして過ごしていると、

あっという間に時間が近付いてきた。

 

お手洗いへ行っておこうと思って

席を立ったその帰り道。

ステージへ上がる前のバンドメンバーが待機していた。

(ブルーノートはステージ後方からメンバーが入場する)

スティーブと目が合って、

スティーブの方から握手をしてくれた。

 

いわゆる心の準備ってやつができてなさ過ぎるわけだが

 

この前熊本で〜(参照:Steve Gadd を見に熊本へ行ってきた話)

という拙い英語も汲み取ってくれて、その時のことを思い出してくれたのか、

"それ以来だね! ベストを尽くすよ。

(僕の着ている)そのニットかわいいね!"

 

という会話をして僕は客席へ、

彼は神々しいまでのオーラを放ちながらステージへ。

 

客席のボルテージも、すでに熱気がすごかった。

僕も含め、みんながみんな彼らの音を期待している空気感が伝わってきた。

 

 

 

ライブが始まると、それはそれはもう

言葉では表し切れない感動、衝撃がそこには確かにあった。

 

10月に目の前でスティーブの音を聴いた時と、今回とで全く同じ感覚になったことがある。

 

それは "彼が音楽だ、と言う感覚"

スティーブの出す音には全て意味があるように思えて、

またそれら全てが楽曲において適切、いやベストなアプローチに聴こえる。

 

無駄な音もなければ、足りないと思うこともない。

この匙加減というかバランスって、

ドラムに限らず楽器/音楽をやったことある人なら、誰もが難しいと感じるところだと思う。

 

センスや才能と称して自分の受けた衝撃を片付けるのはあまり好きではないけど、

彼のプレイや音色からはセンスと才能をまざまざと見せつけられる。

というか、センスと才能を具現化したものがスティーブガッドなんだと思う。

 

そう言う意味でやはり彼は音楽そのものだった。

 

こういうことも普段絶対言わないんだけど、

ドラムやってる人、音楽やってる人で

まだ彼のプレイを見たことがない人は絶対見てほしい。

 

ドラムという楽器の役割や、

 

できること。それらすべての頂点にあるのが彼のプレイだから。

 

 

それにしても何故こんなにも達観したというか、

素晴らしいプレイを続けられるのか。

 

これは直接的な答えとも言えるし、

それだけではないとも言えるけど、

僕が感じたのは彼の人間性だ。

 

何度かお話させてもらう機会があった中でも、

本当に話しやすくて、穏やかな人で、

とにかく優しい。

 

これは歳をとるにつれて、という側面もあるとは思うけれど、おそらく元からそういう人なんだと思う。

いつでも人に寄り添う、音楽に寄り添うプレイができているのは、練習、技術の賜物だけではないと感じる。

結局楽器というのは"その人"が出る。

 

人間性が良ければ必ずいい音楽を創れるか、

と言われたらそれも難しいところだけど、

その逆は確実に成立しない。

 

二流、もしかしたら一流レベルのところまでは来れるんだけど、

やっぱりお会いしてきた超一流の演者は、みなさん人間力が半端ではないんです...

 

スティーブに限らず僕はどなたかの演奏の技術、フレーズやフォーム等々を

真似たりすることは近年減ってきたけれど、

超一流の方の考え方や、その方達に実際に触れたときの空気感から

自分のどこかに変化がもたらせればいいなと。

 

実際に去年の9月以降の自分が演奏している資料を見ると、それまでといろんな所が良い意味で違う。

時系列的にもデイブウェックルやスティーブガッドをみた後のことなんだけど、

やっぱり直接的に意識してなくても色んなところに変化があったんだなぁと思わされた。

 

普段はほぼアウトプットばかりの自分。

定期的に刺激や変化を求めて、またそれらを恐れずにこれからも動いていたいと思う。

 

 

スティーブのお付きの方に次回のお話もしていただいて、

僕の人生においてスティーブのドラミングというのは

これまで以上にものすごい大きな存在になっていく感じがしてワクワクしている。

 

お付きの方、テックの夏目さん、

そしてスティーブ、今回もありがとうございました。